2015年11月27日金曜日

佐渡ツアーのコーディネート

NPO法人新潟NPO協会の石本貴之さんから佐渡の研修ツアーのコーディネートを依頼いただいて、先日、そのツアーに同行、案内してきました。これは新潟NPO協会さんが受託した新潟県の「トキをプロデュース・野生復帰推進事業」で、トキの暮らす佐渡の豊かな自然環境PR、支援者、交流者の拡大を目指している事業です。

また、いわむろや館長の小倉壮平さんがメンバーとなっている「トキめき佐渡・にいがた観光圏」(佐渡市、新潟市の恊働事業)の研修ツアーも一部兼ねての依頼でした。小倉さんは直前に都合がつかなくなり急遽、欠席となりました。

ツアーは2015年11月21日、22日に行われました。参加者はおもに関東圏からの10名弱。わたしがコーディネートした部分を中心にブログで紹介します。

「朱鷺と暮らす郷づくり認証米」の栽培を行う佐渡相田ライスファーミングさんの田んぼへ

Life-mag.【佐渡編】のご縁でずっとお世話になっている相田忠明さん(中央)と

相田さんには、【佐渡編】取材後も納品回りのときに自宅に泊めていただくなど大変お世話になっています。Life-mag.別冊として相田ライスファーミングの紹介誌も制作させていただきました。

[佐渡相田ライスファーミング]http://www.aidarice.net/
[Life-mag.別冊]http://life-mag.com/sadoaidarice/top.html

酒米に朱鷺認証米を使用している尾畑酒造の平島健社長

直売所にて集合写真。試飲もたくさんさせていただきました

平島社長が以前、出版社に勤められていたということもあり、【佐渡編】取材のときにはいろいろとアドバイスをいただいてお世話になりました。

[尾畑酒造]http://www.obata-shuzo.com/


郷土史家の山本修巳先生宅へ

山本家はかつて「本陣」として奉行所の役人が休憩に寄った

山本先生も【佐渡編】取材でお世話になりました。朱鷺とは直接的には関係ないかもしれませんが、佐渡の歴史、文化は佐渡への理解を深めるのに必須かなと思い、行程に入れていただきました。

ファミリーオ相川にて相田家の子ども鬼太鼓披露

ツアー参加者に太鼓指導

披露を終えて記念撮影

当初、宿泊先はここではなかったのですが、相田さんと事前打ち合せをしていると、「その日は夜、ファミリーオ相川で子ども鬼太鼓を披露するよ」という話を聞いたので、こちらに泊まっていただくことにしました。

ファミリーオ相川は相田家がお米を納めているホテルです。また、この日は相田家のお米をさらに旨く炊こうと「蒸しかまど」を復刻、製造している阿賀野市の小田製陶所の小田社長も来ていました。

[ファミリーオ相川]http://www.familio-sadoaikawa.com/
[小田製陶所]http://www.odakame.com/

わたしがコーディネートしたのは以上です。他、トキの森公園、北沢浮遊選鉱場、佐渡金山、on the 美一を訪ね、最後にワークショップを行い散会となりました。

トキの森公園にて計良武彦さん(NPO協会理事で佐渡在住)の解説

地元ボランティアスタッフからも解説を

on the 美一の山内三信さんの話を

一階のレストラン「清助 Next Door」のオーナーシェフ・尾崎邦彰さん(左)

宿泊とレストラン、イベントホールが一体になった「on the 美一」のコンセプトや活動について話を伺いました。

[on the 美一]http://bi-ichi.com/

以上です。

二日間の日程でかなりぎっしり詰め込んだ内容でした! 取材で培った人のご縁がまたこうして次の縁につながっていくんだなと思いました。お世話になった佐渡の皆様、ツアー参加者の皆様、ありがとうございました。

2015年11月25日水曜日

次号のエリアマップ制作中

実際の雑誌にはめてイメージを確認したり

先週の後半から次号のエリアマップをつくっていました。弥彦山系を中心にしたもので、特集エリアのイメージがしやすいようにと、はじめての試みです。

「地図センター」というところで、地図データのダウンロード購入。刊行物に使用する際は、「国土地理院」の承認を得る必要があり、先週のうちに申請。先ほど、承認書が届いて、ホッと。

雑誌制作はいまだにわらないことだらけで、こういうのもイチから調べるのでずいぶん時間がかかりました。そして、地図に補足情報を入れようと、フォトショップでベジェ曲線を描こうとするもイマイチわからず。半日以上、唸りながら奮闘するも結局わからずじまい。くぅ...。よくはわかってないけど、イラストレーターでやったらどうにか思うようになりました。

マップは7割くらいできたかなと思うので、いま一度、他のインタビュー誌面の制作に戻ります。

それから、週末は二日間、佐渡に出かけてきました。取扱でいつもお世話になっているいわむろやの小倉館長から依頼をうけたツアーのお手伝いでした。後日、簡単な報告をアップできたらと思います。

うまく進むことも、そうでないこともごちゃまぜの編集現場ですが、とにかく1ミリでも前進を。

2015年11月21日土曜日

頽廃を回避するための摩擦への耐性



大きな事件・事故が起こると、人は多弁になる。

SNS上での発言はとくに顕著で、様々に流れてくる一家言の濁流に飲み込まれてしまうと、受け手は思考も気持ちも整理がつかなくなります。その中では、考えかたの違いや、意見の不一致を感じることもあります。「なんなら、俺も一家言」と思っても、もともと機転が利くほうじゃないし、ユーモアや毒っけにも乏しいため、いい言葉が浮かびません。時には、攻撃的な言葉が向けられることもあって、なんだか湿った暗い気分になってしまうこともあります。

結局、いつもできることは、時間をかけて自分なりに考え続けていくことくらいです。自分の凝り固まったアタマ、ジョーシキという岩盤に、ゆっくりと水が染みわたるのを待つかのように。

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最近、『日本の反知性主義』に寄せられた、鷲田清一さんの「『摩擦』の意味」という文章をたまたま読んで、共感したので紹介します。

「摩擦を消すのではなく、『摩擦』に耐え、そのことで『圧制』と『頽廃』のいずれをも回避するには、煩雑さへの耐性というものが人びとに強く求められます」

「世界を理解するうえでのこの煩雑さの増大に堪えきれる耐性を身につけていることが、知性的ということなのです」

この夏の安全保障関連法案の可決、そしてフランスでのテロのニュースをうけて、それらの問題を考えはじめる足がかり、または向き合う〈姿勢〉として重要だなと思いました。

それから一昨日の夜、届いた荷物の梱包に使われていたくしゃくしゃの新聞(8/12付)をよくみていたら、川内原発再稼働が一面でした。3ヶ月前のことですが、もっとずっと前のようにも感じるというか、「遠くに置いておきたいなぁ」とも思っていた自分がいたことにはっとしました。

そして、一面の左下には、同じく鷲田さんの連載「折々のことば」があり、「哲学とは、みずからの始点が更新されてゆく経験のことである。」というメルロ・ポンティの言葉が紹介されていました。先の寄稿を読んだ印象を裏付けるような一言でした。

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さらに話は飛びますが、今晩、編集室近くの医学町ビルで「パタのわ」という会が開催されるそうです。私が冒頭にあげた不全感、または「政治にたいするモヤモヤを話し合う」イベントだそうです。案内をいただき、興味と共感もあったんですが、仕事で参加できそうにありません。主催者の方々や、参加者の方々に、届いても、届かなくても...、気持ちだけでもここに記して、参加しようと思います。