2017年5月7日日曜日

第30回粟島島びらきレポ1「イベントの様子」

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2017年5月2〜3日と粟島島びらきの取材に行ってきました。以下、村山さんのレポです。
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粟島島びらき レポ1「イベントの様子」

人口370人、新潟県の北西に位置する日本海に浮かぶちいさな島、粟島。粟島では5月2~7日に観光シーズンの到来を告げる「島びらき」が行われました。

春の日差しがあるものの、まだ潮風はつめたく感じるころ。一年のなかでもっとも活気づく日といわれ、新潟県内外から多くのひとが訪れます。

昨年夏にアルバイトで一ヶ月間滞在したこともあり、以前は期待や不安、寂しさなど多くの感情を持ちながらのったフェリーはこの日、おおくの観光客で埋まっていました。

この時期には連休に合わせて粟島に来る常連客のほかにも、釣りやアウトドア、バードウォッチングで来る人も。

島へ近づくと数隻の漁船が大漁旗を掲げて出迎えてくれます。港に着くと、「待ってたよ!」「おかえり」の会話が。なんとなく、「戻ってくる」というこの島独特の雰囲気を感じます。

漁船がお出迎え

港のお出迎え

港近くでは2~3日にメインイベントが開催されました。イベントのほかに、わっぱ煮や屋台などもありお祭りのような活気にあふれています。

大賑わいの屋台

子どもたちが考案したという「いもだこピザ」

歓迎セレモニーでは島の子どもたちによる「さっこい三下がり」「島っこソーラン」が披露されました。

島の小中学生も踊りで歓迎

そして、今年は30回目の島びらきということで餅まきも行われました。縁起のいい「8」にちなんで、投げる餅の数は1回目は288個、2回目は888個でした。島の子どもたちやおばあちゃん達も集まり、予想以上の盛り上がりでした。

餅まきの様子

島にちなんだオリジナル種目(漁具投げ・鯛引き)や抽選会なども。漁具投げでは男性は2キロ、女性は1キロの網をどれだけ遠くに投げられるかを競いました。男性の優勝者は14メートル越え。入賞者には鮮魚のお土産も。島の漁師さんが投げたらどのくらいいくんだろう...。

漁具投げの様子

「あわしま牧場」にいる馬たちの、引き馬体験にも参加。

わたしも馬に乗せてもらいました

フェリーを出迎える漁船に乗ることもできます。大漁旗をたくさん掲げ、フェリーの到着時間に合わせ、いっせいに沖へ。大きな船とは違い、近くで波の感触や潮の匂いを感じたり、人と肩を寄せ合って乗る漁船の良さがあります。
昨年の夏にも漁船に乗せてもらいましたが、天候や波の状態をよみ、ぐんぐんと船を走らせる漁師さんの姿は、本当にかっこいいです。
数々の漁船が島へ来る人を歓迎するようにフェリーまで近づき、港まで併走します。船に乗る人どうし、手を振り合い自然と笑顔に。
船の大迫力に、わたしも一緒に乗っていた男の子たちとひたすら手を振って興奮していました!

漁船から1

漁船から2

そして夜には、今年初の試みというイベント「粟島Bar」へ。わっぱ煮会場に軽食やお酒を提供するブースがあり、さらにステージでは音楽も演奏されています。

粟島Bar

粟島のじゃがいもを使った焼酎「んっぽん」と粟島の山で採れた山椒のカクテルもありました。

最後はみんなで歌って、大盛り上がり

ふと、会場の外へ出てみると島のお母さんたちが「やっぱり、若い子ばっかだね〜」と外から中の様子をしばらく見ていました。たしかに若い人が多くみられる会場でしたが、島のお母さんたちの新しい試みを気にかける姿に、どことなく温かさを感じました。

一気に芽吹く山々や春の新鮮な食材、春の訪れを祝うように、島の人もお客さんも一緒に喜び、みんなで出迎える。その温かい雰囲気が「島びらき」に人々が集まる理由なのかもしれません。