2015年5月20日水曜日

トークショー「F/styleというスタイル」CLASKA Gallery & Shop "DO" 本店にて

入口の案内

展示売場入口より

先日、トークイベントで東京に出たタイミングでCLASKA Gallery & Shop "DO" 本店で開催されていた「エフスタイルのしごと」を見に行ってきました。ちょうど「F/styleというスタイル」と題したトークショーに合わせて私も空き時間を作れたのも幸運でした。

201559日(15:00〜、エフスタイルの星野さん、五十嵐さんにショップの大熊健郎さんが話を聞くかたちでした。

目黒駅から会場まで歩いて行ったのですが、いまいち距離感がつかめずに遅れての参加になりました。(さすがお上りさんです)。印象に残ったことを以下にメモ書きにします。

・はじめてから最初の3年は山形の工場とつくったマットしか商品がなく、売上も厳しかった。東京に取り扱い店を探しに行商に出ていた。

・次のステップを模索する中で、新潟県山北町(現在、村上市)のシナの民芸品に出会った。山北町を訪ねた時、ちょうど選挙期間中で、投票所にいったら、たまたま人を紹介してもらえた。後継者がいないなど何か困っている状況や、出会いがないと商品は生まれない。

・事務所で使っていたミシンが壊れた時、修理に来た業者の人が亀田縞を紹介してくれた。約8年前の出会い。ちょうど一昨日、8年間使った亀田縞の商品の写真をお客さんがメールで送ってくれた。

・いまは15社ほどと取り組みをしている。(展示会ではこれらの商品の多くが並んだ。私もこれだけ一度に見たのは初めてでした。)

・ショールームは土曜、月曜に開けている。たまにお客さんに週2日の営業だなんていいわね〜、と言われるけど違いますよ(笑)。打ち合せや検品・発送、取引先の方が新潟に来れば食事をしたり、新潟を案内したりもしている。

・朝は8時くらいに事務所にきて、二人で朝ご飯を食べる。仕事の打ち合せをしたり、肩もみしたり(笑)とチューニングする。

・(エフスタイルさんは、企画、検品、発送、営業、精算など製造以外のあらゆることをやっている)いろんな立場に立っているのが、財産になっている。つじつまがあって腑に落ちるところを探している。

・もっとデザイン的に洗練させたり、シャープさを求めたりもできるかもしれないけど、工場に負担がかかるならやらない。

・いま丸14年経って、15年目になる。事務所を移したのは、前の場所では商品に埋もれて仕事していて、しまいには階段から落ちて(笑)。(ほかにも理由はあるけど)次のステップへと、状況を先につくってそこに飛び込んだ感じ。

・最初の頃は辞めたいと思ったこともある。でも、まだ他に自分の生きる道があるんじゃないかって思ってることが一番辛いんじゃないかな。なにがあっても逃げない、二人でやっていくと覚悟したら、不思議とモノも動いた。

・最終的にはスナックになること(笑)。

などなど、以上走り書きのメモでした。

エフスタイルさんには『LIFE-mag.』の取り扱いでお世話になっています。納品の際やエフスタイルさんでのイベント時にすこしお話させていただいていますが、あらたまってお二人の仕事に対する思いを聞く機会はなかったので、今回はとてもいい機会でした。

作り手と売り手、そして使い手、その間に立って、丁寧に商品を生み、育てている姿をあらためて知ることができました。そこにある静かで曇りない覚悟を感じ、会場の隅っこで「うぉ〜、かっこいい」とひそかに唸ってました。

今回、新作が2点。山形の畳屋さんと作ったイグサの飾り、酒瓶をリサイクルしたビーカーが並んでいました。"DO" 本店での展示会は5/24(日)まで、ぜひ。

展示会DM

『エフスタイルの仕事』(アノニマ・スタジオ)という本でもお二人のことを知ることができます。こちらもオススメです。うちの事務所にもあるので貸し出しも可、ですがよかったら購読を!