2016年9月4日日曜日

新潟市若者支援センター「オール」の公開講座で講師を務めました

新潟市若者支援センター「オール」で開催された「Life-mag.編集者による〈書く〉ことから社会を知る講座」をどうにか無事に終えることができました。4週続けての開催で、家族以外でそこまで頻繁に会う人はいないので新鮮でした。

全4回を通じてわたしが伝えたのは、(結果的にですが...)『Life-mag.』の制作を通じてどんな風に人と出会い、話を聞き、書き、まとめているのかという流れでした。「書く」ことに絞ったテクニックからはすこし離れていたかもしれません。

第1回はLife-mag.をはじめた動機。2〜4回目の講座を使って小さな冊子を作成することになっていたので、2回目は「オール」が入っている万代市民会館のご近所のレストラン「bar a vin assh」の星野 一弥さんに取材に行きました。取材前にはわたしの取材用ノートを見せたうえで、いつも心がけていることをお伝えしました。
3回目には、参加者9名がそれぞれに響いた言葉、お店の売り、星野さんの紹介を約150字ほどにまとめてきてもらいました。わたしが振ったお題がぼんやりしていたのがひとつ反省点でしたが、しかし、それぞれに書いてきてもらった文章は各人各様で、〈並べてみる〉〈比べてみる〉とまた面白かったです。「聞く、書く」という流れでもこれほど「違い」が出るんだ! とわたし自身がなにより面白い体験になりました。ひとりの文章だけでは「assh」の全体像は伝えられませんが、〈並べてみる〉とそれぞれの文章が補完し合いながらお店の魅力を表現していることに気づきました。
4回目には再度の見直し、紙面デザインを見てもらいました。「そこまで凝ってもだれも気づかないんぢゃねぇの?」といった作業もあえて見てもらいました。神は細部に宿ります。そして「さぁ、印刷にかけますよ〜」という締切直前の妙な焦燥感も味わってもらいました。そういう時って、「あ! やっぱここ直す!」という箇所が出てくるんですよね。そして、印刷後に「直してよかった」と思うこともあれば、「やっぱ、直さないようがよかったわ」とかなるんですよね。

それから話していて再認識させられたことがふたつあります。ひとつは、わたしは公私混同しながら仕事をやっているんだなということ。仕事で会った方と友人になることもあれば、その後、プライベートでお客さんになって伺うこともあります。仕事での出会いは、公私に区別なく、わたし自身の人生の糧となってゆっくりと蓄積されているんだなと。
もうひとつは、自分のやっていることをあらためて客観的に説明してみると、途方もないほど根気のいる作業を続けているんだなということ。報われることもありますが、そうでないことも(のほうが)多いです。説明してて、吐き気がしました(笑)。

講座の成果物として作成したのは、A4の厚紙クラフト紙にインクジェットプリンターで印刷し、4つ折りにしたお店紹介紙です。このブログ上では一部、モザイク処理がしてあるのと、ディスプレイでは文章が読めないくらいのサイズになっています。


表紙

裏表紙

見開き1

見開き2

講座前のブログに書いたことを繰り返し念じながら話してきました。参加者の心に、一言か二言でも言葉の種が根づいて、いつか芽を出したらいいなと思います。