2013年8月19日月曜日

梅原真さんにお会いして

秋田取材の際に、ココラボラトリーを訪ねました。ちょうどフリーペーパー『のんびり』から生まれた企画、「寒展」の初日トークイベントがあり、打ち上げとあわせて参加させていただきました。

その時に、梅原真さんもいらっしゃっていて記念に一緒に写真を撮らせていただきました。『LIFE-mag.』も興味深く見ていただきました。燕三条編を高知へお持ち帰りいただきました。


「え!?これ一人でやってんの? そら大変や。 タイトルを『ひとり芝居』にしたらいいんじゃない」とのコメント。

新潟に戻って、あらためて梅原さんの著書にあたりました。

梅原さんの仕事は、農業や漁業など一次産業をデザインの力によっていかに伝えていくか、残していくかに一貫して注がれています。生産者の話をじっくりと聞きながら、その産業のプラススイッチを押していきます。


『幸せにむかうデザイン』日経BP社のインタビューでは、

自身の暮らす高知県は製造品出荷額で、日本最下位(べった)なことをあげています。しかし、べっただからこそ東京や大都市のほころびが見えることもあると。
東京と比べてどうこう言うよりも、地域それぞれが独自の価値観を持って、「うちはこうやってるけど、こんなうまいもんあるけど、そっちはどうなん?」と言えることが大切だといいます。
ただ、地域にある産業がうまく伝わっていかない、広がっていかない場合に、コミュニケーションが円滑になるようデザインをすることが自分の仕事だといっています。



『ニッポンの風景をつくりなおせ』梅原真 著(羽鳥書店 刊)では、新潟の話も出てきます。新潟県刈羽郡高柳町(現・柏崎市高柳町)の春日俊雄さん(当時・地域振興課長)からの依頼でつくった、『じょんのび読本』の解説です。

(以下、引用)「今日は、らっくらとじょんのびしょうでねえ」と言ったりする。つらく、難儀な時間の後に、これらを吹き飛ばし、忘れさせて、なお余りある心地よさの「ごほうび」が「じょんのび」なのです。
「快適」では表現しきれない、体の奥底から生まれる新たなエネルギー、自然に湧き起こってくるエネルギーです。
経済性の無いもの、便利でないもの、効率的でないものは近代化の中で「負」の烙印を押され、次々と消えてなくなりました。しかし、この「負」とともに、じょんのびはあります。
地域の営みがつくりだす関係性の深さこと、じょんのびの根源であり、心の拠り所なのです。(引用おわり)

新潟に関わるお仕事もされていたようで、こんな風に表現してもらっていたとは。なんだか嬉しいです。

梅原デザイン事務所の板東さんとの一枚。前職の仕事で、
新潟県の中越地域や、阿賀野市などに
来ていたこともあったそうです。
東京の国立の住みやすさを力説!