『Niigata Interview Magazine LIFE-mag.』vol.008の企画は「新潟・市民映画館シネ・ウインド特集」です。
現在、vol.007「日本海を結んで考える、『地域』の未来とは」と並行して取材を進めています。
あらかじめ編者の問題意識をここに記しておきます。
シネ・ウインドは世間的に「映画館」という体裁を取っているがほんとは違う。
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人は生きるためにあらゆる表現をしている。
喋る、怒る、歌う、踊る、祈る、泣く、演じる、交わる・・・。
シネ・ウインドの根本にあるのは、このあらゆる表現の舞台となることなのではないだろうか。
生きるために表現し続けなければならないわたしたちに、その表現の舞台を担保し続ける場。
それがシネ・ウインドなのではないだろうか。
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1985年12月、シネ・ウインドは創業者の齋藤正行氏はじめ思いを同にする仲間たちによって開館した。
斎藤氏がもっとも影響を受けた人物の一人が坂口安吾である。
安吾をかさねるように齋藤氏が体現していることを、編集人であるわたしはこう解釈している。
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「どうしようもない現実? それ当たり前。
泣けよ。怒れよ。喜べよ。すべていいから。
だからあなたの精神も肉体も絶対に死なせないよ。
この場がある限り」
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インタビューをはじめる前のわたしの仮説はこうである。
本誌ではその思想の根幹と、それを取り巻く新潟という街の姿を編集したいと思う。
乞うご期待!