2014年10月24日金曜日

近所にある市施設をめぐって、感じたこと

旧會津八一記念館(新潟市中央区西船見町)

昨晩、facebook上の投稿で以下のことを知りました。直感的に怖いなと感じたことをここに書いておきます。

旧會津八一記念館の利活用を考えるシンポジウムが11月16日に開催されるそうです。詳細・経緯は新潟まち遺産の会サイトに詳しく載っています。仕事場からも近い施設なので、これからどうなるんだろうと思っていました。

今年5月に記念館は閉館、8月には新潟日報新社屋に移転しました。あわせて建物の管理者である新潟市役所は、取り壊し、公園にするとの計画を発表。それに対し、新潟まち遺産の会はじめ複数の団体より、保存・活用の可能性はないのかと声があがりました。
同会はじめ連名にて、4月に1回目の要望書が出されました。しかし解体議案が9月議会にかけられるとのことで、2回目の要望書を提出。そこでようやく地元への説明会が開催されることになったそうです。
もしこのように陳情などの申し出がなければ、市役所内と市議会の決定で取り壊しになっていました。そう思うと市役所職員の権限というのは大きいんですね。

また、それよりも怖いなと思ったのは、記念館の取り壊しについて検討の余地があるのでは、との新潟まち遺産の会代表からの寄稿を新潟日報が一度、掲載を決めたにも関わらず急遽、取り止めにしたということです。新潟日報は、県内をはじめ新潟市内では特に高い普及率をもつ報道機関であり、市民への影響力は大きいです。
福島の原発事故以降、「官報複合体」とも言われるように官僚と報道機関の癒着により恣意的な情報隠蔽、印象操作があったことが指摘されてきました。(構造的にずっと前からある問題だったんでしょうけど…)。

見方によっては、新潟市役所と新潟日報の関係もまた、原発事故の報道にみられた(る)、「官報複合体」のようではないでしょうか。もしも「市民に考える機会と時間さえ与えない」ということになる(なっている)のであれば、それには反対したいです。取り壊すにせよ、保存・活用するにせよ、市民と行政とのよき対話のうえに、決定が下されるといいなと思いました。

(私がそうだったのですが)自分の暮らす地域の課題、問題から考える訓練をしておかないと、原発事故のように国を左右するような大きな社会的政治的問題を急に突きつけられても、なにをどう考えていったらいいのか、頭も身体も動かせませんよね。

編集室から自転車で5分ほどの施設の話だったので、なんだか現実感をもって迫ってくるものがありました。