I.P.C入口 |
しばらく前に新潟市役所に勤める友人から「こういう場所があって無料でビジネス相談できるから使ってみたら」とのすすめで訪ねたのが、新潟市産業振興財団(通称=I.P.C)です。
新潟市の企業の製品開発、経営コンサルタント、マーケティング支援、起業相談などを行う団体で、新潟市によって1991年に設立されたそうです。市の外郭団体で、市役所職員の出向もあります。
友人にすすめられたのは、マーケティング、コンサルタント業界で実績を積んできたプロジェクトマネージャー(通称=PM、というそうです)の方に1時間無料で「窓口相談」ができるものでした。(しかも、何回でも無料)
ということで、4月17日(金)15:00〜「NEXT21」12階の事務所を訪ねました。
建物がマブしい |
私は具体的な相談事項もなかったのですが、「まずは事業の組み立て方、ということで大きな話(でも基本で大切な)からしていってみましょうか」と提案していただきました。
担当いただいたのは、百合岡雅博さん(統括プロジェクトマネージャー)。トーマツコンサルティング株式会社をはじめ数社でコンサルタント業務をされてきたそうです。すでに別の大学院でMBA(経営学修士)を取得しているそうですが、さらに!ということで新潟大学のMBAコースでも勉強を続けてると(向上心のカタマリ、すごい)。
この日は、「マーケティング検討シート」「事業概要書」「基準売上高検討シート」を使って、『LIFE-mag.』は事業として、ここんところどうよ? とツッコミを入れてもらいました。
マーケティング検討シート |
『LIFE-mag.』のターゲット・ニーズは? セグメントできてる? 商品コンセプトはなに? 付加価値は? これを読んでもらった人にどう感じてもらいたい? どう行動してもらいたい? などなど。
これらはマーケティング用語というのでしょうか、これまでほとんどといっていいほど、意識してこなかった質問の前に、すぐに言葉をつまらせ、しどろもどろになる『LIFE-mag.』小林...(笑)。
それらがだいたい見えてきたところで、年間の売上計画や行動計画を立てていくそうです。自分で仕事をやっていると、視野も狭くなりがちです。時々、こうやって指摘してもらうのはいいですね。ちょっと凹むけど。
とても有益なアドバイスをもらえる場所ですが、同じ市内でまがりなりにも取材、編集の仕事をしているのに、こういう団体の存在すら知らなかったです。視野狭窄ですわ。(でも、市の外郭団体って他にどんなところがあって、どんなことしてるんだろう)
その日の帰り際に「窓口相談」の他に「ビジネス講座もやっているよ」と言われ、壁に張られたチラシをみて面白そうだなぁと思って参加したのが、「〜ロジカルシンキングとは〜課題整理と活用方法」(ようやく本投稿のタイトルに到着)です。
チラシ |
ロジカルシンキングって、論理的に物事を考えること、となるんでしょうか。それが気になったのも、最近、複数の人から言われた一言にあります。
「ひろきさんって、直感で決めていきますよね」
「小林さんって、ばっと飛び込んでいく感じじゃないですか」
と、この2ヶ月で言われました。この言葉は、果たして褒められているのかどうか、さて、微妙なところです。捉え方によっては〈ちょろちょろ考えをかえていく気分屋なヤツ〉とも思えますし(へそ曲がり)。
いや〜、これは微妙なところだぞ。
もう少し筋道立てて物事を考え、相手にわかりやすく伝えていかないと、仕事をやっていくにもマズいなと思い参加してみました。
そうです、直感です(笑)。
2015年5月19日(火)15:30〜、この講座に参加してきました。先日、個別の「窓口相談」を担当してくれた百合岡さんが講師ならというのも大きな理由でした。
内容は、ある問題をロジカルにシンキングして整理してみる、演習が6つ。その前後に百合岡さんの解説が入りました。簡単にその内容を紹介します。
マトリックス/Tチャート |
仕事の出張で交通手段を検討する事例に対して、「マトリックス」「Tチャート」を用いて考えてみる。
ロジックツリー |
「お金に不安のない人生を送るには」 という問いを、「ロジックツリー」を用いて考えてみる。
マーケティングミックス(4P) |
新製品の開発、改善についての問題を、「マーケティングミックス(4P)」を用いて考えてみる。 「マーケティングミックス(4P)」とは、「製品(Product)」「価格(Price)」「プロモーション(Promotion)」「流通(Place)」を指すそうです。
マーケティングでは基本らしいですが、もちろん私は初めて知った。ぬうぅ...。
フェルミ推計 |
新潟市にあるマンホールの数はいくつでしょう? という問いを推計する場合に使ったのが、「フェルミ推計」。この場合、わかる情報を整理し、入手困難な情報に関していかに説得力ある推計を入れ、答えを出すかが重要になってきます。
新潟市役所も数は把握していないそうですが、この演習では、11,950個あるという推計が導き出されました。例えば、新潟市内のラーメン屋さんの数は? 書店の数は? などを推計する場合にも使われるそうです。
外資系企業の試験でこういった問題が出されることが多く、「地頭力」とも言われるそうです。そんな力、いまのところ私にはゼロのようでしたわ...。
講座の報告は以上です。
取材、編集など追い込み、追い込まれていると、こういうことを避けてしまいがちな自分がいることを再確認する機会になりました。たしかに仕事もプライベートも計画性の低さはあると思います。「ロジカルシンキング」ってこういうことかぁ、で満足せず、徹底的に自分の事業に当てはめ、何度も問い直すことが重要なんだなと思いました。
I.P.Cの入るNEXT21の12Fからの眺め |
雑感・I.P.Cの入るNEXT21の12階からは、新潟のシモマチと日本海が一望できます。立派な建物にデキル人がいそうなピカピカなオフィスで、どこか自分は場違いな気がしてそわそわしました。私はやっぱり町の暮らしと同じ目線で仕事ができる、(雑然とした)いまの事務所が落ち着きますわ。