左・佐藤さん、中・佐野さん、右・小林 |
満員の会場! |
懇親会の様子 |
5月9日(土)19:00〜、「ローカルメディアのつくり方〜ローカルメディアの実践者と考える、『地域』と『暮らし』と『メディア』のこれから〜」と題したトークイベントに参加させていただきました。
ウェブメディア「灯台もと暮らし」の佐野知美さん(見附出身)と紙媒体の私というメディアの作り手にそれぞれ発起の経緯や、取材・編集に対する思いなどを、講談社「現代ビジネス」編集者でブログ「メディアの輪郭」を主宰する佐藤慶一さん(佐渡出身)が聞くものでした。
2時間半のトークは、内容ぎっしり。佐野さんの話で興味深かったものをすこし紹介します。
「暮らしとは、人の決断の固まり」であり、「各地域にある身近なものの価値を探りたい」と、東京の中でもローカル色の強い西荻窪や蔵前を特集。また徳島県神山町(IT産業の誘致で話題)、島根県海士町(移住者の増加で話題)といった東京からはずいぶん距離のある地域特集も組んできました。
このサイトは、「リアルに還るためのウェブサイトにしたい」との思いから懇親会、新年会を開催し読者との交流、読者同士の交流の場づくりもやってきたいそうです。また、本編記事とは別に記事に課金のできるウェブサービス「note」上にインタビューの全文書き起こしや、月額会員を募るなど、読者とつながるもうひとつの窓口も作っています。
そして、聞き役となっていただいた佐藤さんは、ウェブメディアの佐野さんと紙媒体の私の共通点や違いをうまく引き出しながらの進行をしていただきました。「もっと実力をつけて、出身地の佐渡に戻って仕事をしたい」との思いも語っていました。その時期がいまから楽しみです。
さて、私の話はどうだったんでしょうか。方言丸出しの脱線ばかりで聞きづらかったかもしれません。どの言葉がどう響いたかは面々のおはからいで。
ここでは今回のお題に応えるように、ひとつだけ付け加えさせていただきます。
私の場合は、取材させていただいた方、取り扱い店の方、読者の方、応援してくれている方々と同じ「地域」に私の「暮らし」もあります。2008年の創刊以来、取材、納品、イベント、またはその後も訪ねたりと小さな交流を重ねてきました。ようやくそこにわずかな「信頼」と「尊敬」の芽生えを感じています。
地方都市はどうしても狭い人間関係になりがちです。その中で、悪くいわれたり、嗤われたり、疑われたりすることもあります。しかし、それ以上に同じ土地で「信頼」と「尊敬」を寄せることのできる人たちを身近に感じながら、働き、暮らすことができる環境に喜びと楽しみを見出しています。
「メディア」の未来に見通しを立てるようなことは到底できませんが、私が新潟で雑誌制作を通じ、感じている率直な思いです。
最後になりましたが、ご来場くださいました皆様(会場一杯の60名超!)、イベント主催者の『じじ 神保町』の青木洋介さん、会場の「EDITORY 神保町」の河原田保彦さん、千絵ノムラさん、「未来食堂」の小林せかいさん、関係者の皆様、ありがとうございました!
全国の「ローカル」に根を張り、いまも地道に活動に取り組まれている方々は多くいます。近い将来、そういった方々ともご一緒できる日を楽しみにしています。