さて先週末、9月9日新潟の町場に出てすこし回って来たので備忘録としてブログでも紹介したいと思います。
「教養を身につけて広い思考で仕事やプライベートをより充実させよう」というテーマのもとで開催されている「Niigata Liberal Arts Club」さんの講座に出てきました。20〜30代の社会人有志が主宰するだれでも参加できる社会人ゼミです。
先生も美魔女のよう |
会場は万代市民会館 |
新潟大学職員で友人の高澤さんが幹事のひとりを務めていて、案内をいただきました。(昨年度の新大講義では授業前にアドバイスをもらっていました)。今回は11回目で、だいぶ前、、、初回の頃から声をかけてもらっていたのですが、ようやく出席できました。付き合いの悪さが露呈しますね、遅過ぎ。
この講座では毎回、新潟大学の教授や准教授が講師として迎えられ、その先生の専門領域について一般向けの講義を聴くことができます。今回の講師は新潟大学教育学部准教授の小林繁子さんでした。
中高時代はいわゆる「オカルト少女」、愛読書は澁澤龍彦。古本屋で『魔女狩りと悪魔学』という運命の1冊に出会い、「魔女」研究の道に進んだそうです。
講座テーマは「近世ドイツで行われた魔女裁判について」です。
魔女とは悪魔と契約を結んだ者、悪魔と情人(性的)関係がある者、魔女集会(サバド)に参加している者、天候を操る、飛べる、などの魔術を使える者を差します。16〜17世紀の神聖ローマ帝国(ドイツ)を中心に欧州で4〜6万人の魔女が告発、処刑されたそうです。
キリスト教の信仰に出てくる悪魔から派生した魔女について。魔女は裁判で裁かれ、拷問などの処刑を受けたこと。また活版印刷の発明、印刷物の流布が魔女イメージを広げたこと。20世紀にはナチスドイツの人種主義にも魔女イメージが使われたこと、また現在のドイツ右翼政党もその思想を引き継いでいることなどの指摘がありました。
講義時間は1時間弱×3コマ、コマごとに10分の休憩という長丁場でしたが、駆け足の講義ではなく、先生の専門領域をちょっと突っ込んで知れ、知的好奇心を刺激するにはちょうど良い長さでした。参加していた社会人の方々は、いわゆる意識高い系になるんでしょうか。1コマごとに質問の時間が設けられると、次々と手があがりました。先生の講義が参加者の知的好奇心を刺激する名講義だったということもありますね。
ちなみに7月15日の第10回は、新潟大学理学部の松岡篤教授による地質学、古生物学。Life-mag.vol.001で取材させていただいた先生ということもあり、参加したかったのですが、都合がつかず断念。
他、過去の回では、同人文学部の福島治准教授による『自己愛的攻撃性を通してみる社会的紛争』、同人文学部の渡辺登教授による『問題解決の学としての社会学』、同人文学部の細田あや子教授『祈りの言葉とイメージの力 キリスト教美術の意味と機能について』などが開催されています。
次回、第12回は11月18日に同教育学部の伊野義博教授による『歌って何? 越後新潟の〈うた〉から学ぶ』が予定されています。Life-mag.vol.009の和納十五夜祭りの取材で「祭り囃子を採譜しにきた新大の先生がいる」と聞いていましたが、伊野先生かな。
講座は13:30からはじまって終わったのは17:00。その後、みなさんは毎回恒例の懇親会にくり出すとのことでしたが、わたしはそこまでは都合がつかず欠席。頭をほぐして、また知り合いを増やしていくという流れ。すごくいい流れですね。2月に呼んでいただいた亀田の福寿大学の若者バージョンのよう。