ひとくちに「西蒲原」といっても13軒の農家さんが暮らす、13の集落を訪ねるとそれぞれに土地の雰囲気が変わって面白かったです。本文や編集後記などでその辺の感想も盛り込めたらと思います。
「寄居かぶ」を生産する長津さん |
写真は先日、原稿の校正で2回目の訪問をした西蒲区竹野町の長津さんです。
長津さんが育てる「寄居かぶ」は、かつて新潟市の寄居地区で約300年に渡って種を継いで、育てられてきた野菜です。今年作った野菜の種を取って、また来年に植えて育てるやり方で、「固定種」と言われています。手間はかかるもののその地域の土に合った品種が生まれる栽培方法です。
寄居かぶの種蒔きは、9月に入って晴れ間が続いた頃。その後、10月の終わりから徐々に収穫が始まります。ひと株ひと株、成長の速度はそれぞれ、形もそれぞれ。人間の側が野菜の成長に合わせて収穫を行います。
寄居かぶの特徴は実がしっかりしていて、煮崩れしにくいこと。豚バラと野菜を一緒に煮込んだ「こっくり煮」。鮭と酒粕、塩麹で煮込んだ「粕煮」などがおすすめとのことです。
あわせて夫婦で半世紀近くに渡って農業を営んできた暮らしぶりも伺いました。
他、誌面のほうは1回目の原稿制作中、2回目の校正確認の訪問がこれから、最終誌面の仕上げ段階などと進捗はばらばらです。取材や編集に楽しみはもちろんありますが、制作が後半戦に入ってくると受け取った言葉や思いの重み、作業の膨大さに心身ともに引き裂かれそうになるのは毎度のこと。今回も最後まで粘っていいものに仕上げていきたいと思います。