2015年6月29日月曜日

いろり座談会vol.2 にいがた稲作文化シンポジウム「暮らしの骨格」

ゲストの方々。右から斉藤文夫さん、山上力さん、五十嵐稔さん、
結城登美雄さん、主催者の桾沢厚子さん、奥が桾沢和典さん。
会場の様子

2015年6月28日(日)13:00〜16:00に福井旧庄屋佐藤家で開催された「いろり座談会vol.2 にいがた稲作文化シンポジウム『暮らしの骨格』」にいってきました。開催主旨は上記リンク先に詳しいです。

ゲストのひとりだった、民俗研究家の結城登美雄さんの発言から一部を私が要約したものが以下です。

「いろり」に灯された「火」は暮らしの中心にあり、その周りには、家族、友人、近所の人などが集まっていた。そこは、ただ仲がいい人同士で集まるのでなく、「気心」を使い合って様々な人が居ることのできる場所だった。

昭和30年代から次第に石油・石炭などのエネルギーを使ったストーブがそれに替わりはじめた。「巻を積んでおく」ということも減り、山が荒れる原因のひとつともなった。

暮らしの中心にあった「火」はつくるものであったし、そもそも暮らし自体も「つくるもの」だったのが、暮らしも「買うもの」に変わっていった。

しかし、ただ単純に「昔のものいいよね」だけでは、時代がどう変わってきたのかをつかみ損ねる。農山村をはじめ当時の人たちが暮らしをつくるのにどれだけの苦労をしてきたのか。「炊飯器がきたときには、手を合わせた」という話もある。

いまの時代に「いろり」のような場をつくるなら、イギリスやアイルランドにあるようなパブにヒントがあるのでは。宮城県宮崎町で食の文化祭をやった。はじめ「ここにはなんもない」といっていた住民からいつもの食卓の郷土料理を持ち寄ってもらった。会場は大盛況。農山村にねむる多くの宝をしっかり発信して、「農村パブ」を開いては。ノーパンパブじゃないよ(笑)。

以上です。去年の「いろり座談会vol.1」に続きいいイベントでした。イベントの詳細報告が、今回の主催者・Bricoleさんが発行するフリーペーパー「ひとひら」に載るそうなので、そちらも楽しみに。

私もパブやサロンを持つことにずっと憧れがあるので、自分がこれからやりたいことに引きつけて話を聞いていました。「編集室パブ」のような場をつくって、そこでトークイベント、シンポジウム、展示会をやり、その記録が雑誌になったり、逆に雑誌に載った人、その地域や作品、商品に触れられるような場所ができたらなと思っています。

どうなるかわかりませんが、ま、夢はでっかく(笑)。もう少し根を深くはろうと思います。

また、同じくお客として来ていたからから、次号『LIFE-mag.』巻エリアでの取材情報ももらえたのでなおよかったです。ありがたや。